数字が意味すること

各週の数字は、公表された測定値をもとに、研究で実際に調べた月齢のあいだを補間したものです。補間ではなく、測定の範囲の外へ引き伸ばす「外挿」が必要になるところでは、アプリはそこで止めます。生後0〜2週が同じ表示になるのは、測定された最も幼いグループが生後2週で、それより前に曲線を作ろうとしたら、ありえない数字が出たからです。

ご存じですか?

知っておく価値のある、ありえない数字がひとつあります。測定された最も幼い赤ちゃんより前までコントラストの曲線を伸ばすと、100%を超えるコントラストが必要という結果になりました。そんなものは存在しません。解決策は、数字がおかしくなった場所を継ぎはぎすることではなく、モデルそのものに最低月齢(それより幼い月齢では計算しない線)を書き込むことでした。

くわしい答え

1週単位の精度は、データで裏付けられる範囲を超えています。現在ある最良のメタ分析では、標準偏差は対数単位で約0.16、月齢によらず一定です。つまり95%の範囲は、どの月齢でも4倍ほどの幅があり、隣り合うどの2か月の変化よりも広いのです。シミュレーターが1週ずつ動くのは操作しやすいからで、その裏にある数字は、月ごとの曲線と、そのまわりの幅の広い帯です。

この時期に向いている理由

今、赤ちゃんの目を引くもの

この時期の赤ちゃんがいちばん見やすいもの、つまり「くっきり」「近く」「動く」を基準に並べています。ここにあるのは発達の節目でも、検査でもありません。

01

あなたの顔を近くで

約30 cmの距離にある顔は、大きく、コントラストが強く、しかも動きます。この時期の赤ちゃんがいちばん見やすい3つの条件が、一度にそろっているのです。

お金はかかりません。
02

白黒カード

大きくはっきりした形が、ほぼ最大のコントラストで描かれています。この時期の目で見分けられる模様は、ほとんどこの種類に限られます。

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出典

  • Banks, M.S. & Salapatek, P. (1978). "Acuity and contrast sensitivity in 1-, 2-, and 3-month-old human infants." Investigative Ophthalmology & Visual Science 17(4), 361–365.
    別の方法で推定した視力(コントラスト感度関数全体から求めた、見分けられる限界の周波数)と、生後早い時期にコントラスト感度が最も高くなる空間周波数がとても低いこと。
  • Banks, M.S. (1980). "The development of visual accommodation during early infancy." Child Development 51(3), 646–666.
    安定した状態でのピントのずれと、調節反応の傾きが生後3〜4か月ごろまで改善することと、調節の誤差が赤ちゃんの視力をほとんど制限しないこと。
  • Braddick, O., Atkinson, J., French, J. & Howland, H.C. (1979). "A photorefractive study of infant accommodation." Vision Research 19(12), 1319–1330.
    約1.3 D(≈ 75 cm)という弱い調節の要求に対して、安定したピント合わせが生後3〜6か月のあいだに現れること。
  • Clavadetscher, J.E., Brown, A.M., Ankrum, C. & Teller, D.Y. (1988). "Spectral sensitivity and chromatic discriminations in 3- and 7-week-old human infants." Journal of the Optical Society of America A 5(12), 2093–2105.
    生後3週で色を確実に見分けられる赤ちゃんはわずかだが、7週ではほとんどが見分けられることと、3週では長い波長(赤の側)が有利であること。
  • Haynes, H., White, B.L. & Held, R. (1965). "Visual accommodation in human infants." Science 148(3669), 528–530.
    覚醒している新生児のピント位置の中央値19 cm。「赤ちゃんは20〜30 cmまでしか見えない」という説のもとになった論文で、この論文が何を裏付け、何を裏付けていないかをアプリで説明するために引用しています。
  • Held, R., Birch, E.E. & Gwiazda, J. (1980). "Stereoacuity of human infants." Proceedings of the National Academy of Sciences 77(9), 5572–5574.
    立体視が生後およそ3〜5か月のあいだに急に現れること。平らな画面では表示できないため、アプリでは説明にとどめ、描くことはありません。
  • Mohn, G. & van Hof-van Duin, J. (1986). "Development of the binocular and monocular visual fields of human infants during the first year of life." Clinical Vision Sciences 1(1), 51–64.
    新生児の狭い視野と、それが最初の一年で広がっていく様子。アプリでは説明にとどめ、周辺を暗くする表現はあえて使っていません。
  • Neijzen, C.M., de Wit, F.M., et al. (2025). "Reference values for the Teller Acuity Cards II (TAC II) in infants and preverbal children, a meta-analysis." Acta Ophthalmologica. doi:10.1111/aos.17447.
    アプリが表示する、行動観察による両眼の縞視力の曲線と、月齢によらず一定である約0.16 log10単位という不確かさ。
  • Norcia, A.M. & Tyler, C.W. (1985). "Spatial frequency sweep VEP: visual acuity during the first year of life." Vision Research 25(10), 1399–1408.
    行動観察による曲線と並べて上限として示す、スイープVEP(視覚誘発電位)による視力の曲線と、同じ装置で測定された大人の基準値24.3サイクル/度。
  • Norcia, A.M., Tyler, C.W. & Hamer, R.D. (1990). "Development of contrast sensitivity in the human infant." Vision Research 30(10), 1475–1486.
    低い空間周波数でのコントラストのしきい値が、生後2〜3週の7%から9週までに0.5%の漸近値まで下がること(大人は0.32〜0.22%)と、コントラストの発達が2つの段階をたどること。
  • Peeples, D.R. & Teller, D.Y. (1975). "Color vision and brightness discrimination in two-month-old human infants." Science 189(4208), 1102–1103.
    生後2か月で、赤と白の色の見分けが確立していること。
  • Regal, D.M. (1981). "Development of critical flicker frequency in human infants." Vision Research 21(4), 549–555.
    生後数週間は臨界融合頻度(点滅がちらついて見えなくなる速さ)が低く、数か月のうちに大人に近い値になること。説明にとどめ、映像では表現していません。
  • Skelton, A.E., Maule, J. & Franklin, A. (2022). "Infant colour perception: Insight into perceptual development." Child Development Perspectives 16(2), 90–95.
    色覚が現れる時期を、生後およそ3週から3か月のあいだとする、レビュー論文の時系列。
  • Varner, D., Cook, J.E., Schneck, M.E., McDonald, M. & Teller, D.Y. (1985). "Tritan discriminations by 1- and 2-month-old human infants." Vision Research 25(6), 821–831.
    生後1か月と2か月で、トリタン(S錐体)による色の見分けが確かめられること。アプリが、青と黄を見分けるしくみが何か月も働かないかのように誇張しない根拠です。
  • ISO 226:2003, Acoustics — Normal equal-loudness-level contours; with Fastl, H. & Zwicker, E. (2007). Psychoacoustics: Facts and Models, 3rd ed. Springer (minimum audible field).
    赤ちゃんのしきい値の上乗せ分を加える基準となる、大人の最小可聴音場の曲線。
  • Olsho, L.W., Koch, E.G., Carter, E.A., Halpin, C.F. & Spetner, N.B. (1988). "Pure-tone sensitivity of human infants." Journal of the Acoustical Society of America 84(4), 1316–1324.
    赤ちゃんの聴力図のもとになる、純音のしきい値の主要なデータセット。
  • Werner, L.A. (2002). "Infant auditory capabilities." Current Opinion in Otolaryngology & Head and Neck Surgery 10(5), 398–402.
    行動観察による聴覚のしきい値が、生後1か月の40〜55 dB SPLから6〜12か月までに10〜30 dB SPLに下がること。生後6か月で4 kHzのしきい値は大人より約10 dB高いだけで、低い周波数は子どもの時期を通して成熟を続けること。蝸牛の働きは出生時にはできあがっていて、しきい値が高いのは中耳と、脳を含む中枢の側によるものであること。

これは視力や聴力の検査ではありません。気になることがあれば、かかりつけの小児科医か小児眼科の医師に相談してください。

これは知覚的な近似であり、赤ちゃんに実際に見えているものを再現したものではありません。実際の赤ちゃんには、一人ひとり大きな差があります。

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